相互接続防止コネクタに関する情報提供
2024年8月更新
(一社)日本医療機器テクノロジー協会
相互接続防止コネクタへの切り替えが進んでおります。その中で医療機関、製造販売業者、販売業者、関係者皆様に必要な情報提供を行って参ります。
1.相互接続防止コネクタ経腸栄養製品の取り扱いに関する情報提供
① 経腸栄養用変換コネクタの使用に関するご注意
経腸栄養用の変換コネクタは、経腸栄養分野の製品で混在する新旧規格(ISO 80369-3と888号規格)のコネクタを接続するために用いるものです。
消化管の減圧や排液目的とするチューブ(イレウス管・経鼻胃管など)には、経腸栄養用変換コネクタは使用しないでください。またラベルにISO 80369-3と記載されている経腸栄養用のシリンジも上記チューブに使用しないでください。
【減圧・排液用の製品にISO 80369-3規格のシリンジと変換コネクタを組み合わせて接続すると、吸引物によって詰まりが生じることがありますので、使用しないでください。】
② 「新規格・旧規格経腸栄養製品の賢い使いわけマニュアル」(日本重症心身障害学会 社会活動委員会コネクタ問題ワーキンググループ監修)が公開されました(2024/8/28) */New/*
③ 以下の企業の情報提供をご参考頂きご使用にお役立てください。
(株)ジェイ・エム・エス
(株)トップ
カーディナルヘルス(株)
ニプロ(株)
ボストン・サイエンティフィックジャパン(株)
各企業より提供されたURLをご紹介しております。今後、情報提供を開始した企業について逐次追加をしていきます。
2. MTJAPAN会員企業の各規格製品供給状況について
会員各社の各規格製品供給状況を集約しています。以下よりデータ※をダウンロードしてください。
① 経腸栄養分野
② 神経麻酔分野
※1 データは原則として毎月1日、15日(土日、祝日の場合翌営業日)の2回更新を行う予定です。
※2 各社が既に公知にした情報を掲載しています。
※3 ここをクリックすると、一覧表の使い方をご覧いただけます
3.経腸栄養分野の小口径コネクタ製品の切替えに係る方針の見直しについて
「経腸栄養分野の小口径コネクタ製品の切替えに係る方針の一部見直しについて」 2022年5月20日付け通知が厚生労働省より発出されました。
これに伴い2021年2月16日付け厚生労働省通知「経腸栄養分野の小口径コネクタ製品に掛かる旧規格品の出荷期間の延長について」が廃止され、製造販売業者による旧規格製品の出荷期限は、当面の間 設けないこととなりました。
製品分野間の相互接続防止コネクタに係る国際規格であるISO 80369-3に適合した製品(「新規格製品」)への切替えに対し、本通知では「経腸栄養分野の小口径コネクタ製品の切替えに係る考え」として、旧規格製品*の使用する目的に見合った医学的理由がある場合において、かつ旧規格製品使用によるリスク等も含めたインフォームド・コンセントが行われ、その使用に関する情報共有や記録が作成されている場合には、使用を可能としています。
また旧規格製品と新規格製品の混同を防止するため、新規格製品には「ISO80369-3」の文字を記載するなど、製品の二次包装に識別のための表示、取り違え防止等の観点から、医療機器本体及び一次包装についても識別表示を行うことが望ましいとしています。
*「医療事故を防止するための医療用具に関する基準の制定等について(注射筒型手動式医薬品注入器基準等)」(平成12年8月31日付け医薬発第888号厚生省医薬安全局長通知))の別添2で示す規格に適合する製品
詳細は以下通知本文をご覧ください。
さらに、旧規格に適合した経腸栄養分野の小口径コネクタ製品を製造販売する場合について、以下4点の安全対策措置が、2022年6月30日 厚生労働省から通知されました。
- 旧規格製品の電子化された添付文書(以下「電子添文」)における対応
「警告」および「使用上の注意」の記載内容の注意点、並びに旧規格製品と新規格製品の電子添文の分離 - 旧規格製品の製品本体上の措置
誤接続防止に資する措置の推奨 - 旧規格製品に関する情報提供等
当該製品を納入する医療機関等に対する適切な情報提供、及び適正な注意喚起 - 経腸栄養分野の小口径コネクタ製品に係る不具合等報告
「詳細情報」の欄に、報告対象の製品が旧規格製品の場合は「$旧規格$」、新規格製品の場合は「$新規格$」、どちらの規格か不明の場合には「$不明$」と記載
これらは2022年12月1日より適用となります。詳細は以下通知本文をご覧ください。
4. 本件に関する問い合わせ先
質問用紙をダウンロードいただき、ご質問内容をご記入の上、用紙内に記載のメールアドレス宛にお送りください。
※各個別会社の製品供給等の対応状況については、2. MTJAPAN会員企業の新規格製品供給準備状況についてよりダウンロードいただいたデータをご覧いただき、掲載企業に直接お問い合わせください。
5.神経麻酔分野新規格コネクタ製品使用にあたってのお願い
神経麻酔分野新規格ISO80369-6コネクタ製品への切り替えが進んでおります。新規格品をご使用の医療機関より、コネクタ部の破損、捻じ切れ、強嵌合等が発生したことの報告がありました。新規格品の取り扱いについて以下の点にご配慮頂けますようお願い申し上げます。
【取り扱いの注意点について】
新規格品のコネクタは、他分野のコネクタとの誤接続を防止するために旧規格品のコネクタと比べ、以下の設計上の特性を持っています。
- コネクタ嵌合部の素材が旧規格品より硬く設定されており、割れに対し弱くなっている可能性があります。
- 嵌合部の接続角度が小さくなっており、強嵌合や捻じ切れが起こりやすくなる可能性があります。
上記の規格適合での変化により、旧規格品のコネクタと同じ加減で使用された場合、破損、強嵌合、捻じ切れ等の不具合が発生しやすい可能性があり大変煩わしいとは存じますが、新規格品のコネクタについては、丁寧なお取り扱いをお願い致します。
【ご案内文書】
6. 行政からの発出文書
厚労省通知等
- 相互接続防止コネクタ導入 基本通知 平成29年10月4日
- 神経麻酔分野の小口径コネクタ製品の切替えについて平成29年12月27日
- 経腸栄養分野の小口径コネクタ製品の切替えについて 平成30年3月16日
- 経腸栄養分野の小口径コネクタ製品に掛かる旧規格品の出荷期間の延長について 令和3年2月16日
- 経腸栄養分野の小口径コネクタ製品の切替えに係る方針の一部見直しについて 令和4年5月20日
- 旧規格に適合した経腸栄養分野の小口径コネクタ製品を製造販売する場合の取扱いについて 令和4年6月30日
- 事務連絡 経腸栄養分野の小口径コネクタ製品の切替えに係る方針の一部見直し及び旧規格に適合した経腸栄養分野の小口径コネクタ製品を製造販売する場合の取扱いに関するQ&Aについて 令和5年10月10日
PMDA医療安全情報等(PMDAホームページ情報へのリンク)
- No53誤接続防止コネクタ導入について2018年3月
- No55誤接続防止コネクタ導入について(神経麻酔)2018年8月
- 医療機関向けチェックリスト(神経麻酔)(A3版)
- 医療機関向けチェックリスト(神経麻酔)(A4版)
- No.58誤接続防止コネクタの導入について(経腸栄養分野)2019年7月