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(一社)日本医療機器テクノロジー協会(MTJAPAN)について

会長あいさつ

日本医療機器テクノロジー協会会長 宮田 昌彦

このたび、一般社団法人日本医療機器テクノロジー協会の会長に就任するにあたり、一言ご挨拶申し上げます。

新型コロナウイルス感染症との闘いはようやく峠を越え、社会や医療現場も日常を取り戻しつつあります。長期間にわたり医療現場を支えてくださった医療関係者の皆さま、そして「医療を止めない」を合言葉に医療機器の安定供給に尽力された会員企業の皆さまに、心より敬意と感謝を表します。

コロナ禍を契機にデジタル技術やAIの活用が医療現場でも急速に進み始めました。医療従事者の不足が予測される中、デジタル化による業務効率化や働き方改革は待ったなしの課題です。医療機器分野でも、治療効果のみならず医療の効率化に資する新たな発想が求められており、AIなど先端技術の積極導入や異業種連携を通じて革新的な製品開発に挑戦してまいります。

日本発の医療機器の海外展開が加速する一方で、一部では保護主義的な通商政策や関税障壁の拡大、新興感染症や地政学リスクによるサプライチェーン寸断などの課題も顕在化しています。グローバルな競争に臨むには、まず国内において安定的かつ持続可能な事業基盤を築くことが不可欠です。そのためにも、当協会は行政と連携し、各国規制の調和とサプライチェーン強化に取り組み、引き続き医療機器産業のグローバルな発展を後押ししてまいります。

医療の安全保障の観点から、医療機器産業に対する期待と責任もますます大きくなっています。医療機器を継続的に提供し、非常時にも途切れない安定供給を実現することは我々の社会的責務です。当協会は業界一丸となって、この使命を全うしてまいります。

どのような環境変化下でも、コンプライアンス(法令遵守)と高い倫理観の徹底が重要です。医療機器メーカーとして、法令のみならず社会規範も遵守し、業界全体でコンプライアンス意識の向上に努めてまいります。

我が国の医療提供体制は、医療財政の逼迫と制度改革が進行する中で、大きな転換期を迎えています。医療費の抑制と医療の質向上の両立という難題には、世界に誇る技術力と品質を活かした革新的医療機器の創出で応えていくことが持続可能な医療システムにつながります。医療機器産業にはその役割が期待されており、当協会も経済産業省・厚生労働省が示した「医療機器産業ビジョン」を踏まえ、会員企業とともに技術開発や制度提言を通じて日本発の医療イノベーションを創出し、世界の医療に貢献していく所存です。

一般社団法人日本医療機器テクノロジー協会は、医療機器産業の発展を通じて医療全体にも貢献してまいります。当協会会員各社をはじめ、医療界、行政など関係者の皆さまには、何卒一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

一般社団法人日本医療機器テクノロジー協会
会長 宮田 昌彦